群馬県にある世界遺産・富岡製糸場が、1日だけ特別な「お菓子の舞台」になります。2025年5月31日(土)、高崎商科大学の学生たちが企画した体験型イベント「たべる!めぐる!シルクフェス in 富岡製糸場」が開催されます。
このイベントの目玉は、学生とお菓子メーカー・不二家がタッグを組んで共同開発した新商品「カントリーマアム(富岡シルクミルク)」。富岡市で育てられた繭から作られたシルクパウダーと牛乳を使った、やさしいミルク味のカントリーマアムです。当日は、この新商品を無料で配布するコーナーも用意されており、文字通り“シルクを味わう”体験が楽しめます。
さらに、地元の老舗和菓子店とのコラボカフェや、ペコちゃん&お富ちゃんとの撮影会、シルクや商品にまつわる展示パネルなど、家族でもカップルでも楽しめるコンテンツが盛りだくさん。観光と地域の魅力発信をかけ合わせたこのイベントは、学生たちの柔らかな発想と地元愛がぎゅっと詰まった1日になりそうです。
学生たちが届ける、富岡の“味わう世界遺産”

5月31日(土)、群馬県富岡市の世界遺産・富岡製糸場で、1日限りの体験型イベント「たべる!めぐる!シルクフェス」が開催されます。主催は高崎商科大学。学生たちが企画・運営の中心となり、地域の魅力を“お菓子”という親しみやすい形で発信するユニークなイベントです。
目玉となるのは、不二家と学生が共同開発した新商品「カントリーマアム(富岡シルクミルク)」を使った体験。イベント当日はこの商品が無料で配布されるほか、コラボスイーツが楽しめる限定カフェ、キャラクターとの撮影会、地域とのつながりを学べる展示など、世代を問わず楽しめる企画が多数用意されています。
イベント名にもなっている「たべる!めぐる!」という言葉には、富岡のまちを歩きながら、歴史や文化、そして味わいを体感してもらいたいという想いが込められているそうです。学生ならではの自由な発想と、地元愛が詰まった1日。観光で訪れる人も、地元の方も、“甘くて学びのある休日”を過ごせるはずです。
新しいカントリーマアムは、学生の発想から生まれた

今回のイベントのきっかけとなったのは、不二家と高崎商科大学が2024年5月から取り組んできた共同プロジェクトです。高崎商科大学の学生27名と附属高校の生徒20名、合わせて47名が参加し、「群馬の魅力を活かした地域性のあるお菓子」をテーマに、自由な発想で商品開発に挑戦しました。
学生たちは9チームに分かれて、県や市町村、地元企業、生産者のもとを実際に訪ね、素材や地域資源についてのリアルな情報を集めながら、それぞれの企画案を練り上げていきました。9月には中間報告会が行われ、最終的には11月にプレゼン大会を開催。全チームの提案を受けて、不二家が評価・選考を実施しました。
その中で、最も高く評価されたのが「富岡シルク」をテーマにした案でした。ミルクとシルクという優しい組み合わせに加え、世界遺産の富岡製糸場を想起させるストーリー性、地域の魅力を活かした着眼点などが評価され、ついに全国発売が決定しました。
学生たちの自由な発想と、現場での学びが詰まったこの商品は、単なるお菓子以上の意味を持っています。若い世代が地域を学び、企業とともに形にした「想いのかたまり」と言えるでしょう。
富岡シルク×ミルクで生まれた、まろやかクッキー

完成した「カントリーマアム(富岡シルクミルク)」は、富岡市の名産である“シルク”と、コク深いミルクを掛け合わせた、やさしい甘さのクッキーです。名前にある“シルク”は、世界遺産・富岡製糸場を擁する地域で育てられた繭からつくられた純国産のシルクパウダーを指し、その量は国内流通の中でもごくわずか、0.1%以下という非常に希少なものです。
このシルクパウダーに、群馬県産の牛乳、そしてホワイトチョコチップを加えた生地を白く焼き上げることで、まるで“ミルクソフト”のようなまろやかさと見た目を実現しています。なめらかな口あたりと、ほのかなミルクの風味は、お茶請けにもぴったり。季節限定という点もあり、手に取る価値を一層高めています。
商品は全国で2025年6月3日(火)から発売予定。内容量は12枚入りの個包装タイプで、スーパーや量販店などで広く展開される予定です。さらに、持ち運びしやすいミニサイズの「カントリーマアムミニ(富岡シルクミルク)」も、6月17日(火)から全国発売がスタート。こちらはコンビニなど一部限定流通となる見込みです。
イベント当日は、この“ミニ”タイプが数量限定で無料配布される予定で、ひと足先にその味を試すチャンスとなっています。
学生と企業が手を取り合って地域を盛り上げる
今回のプロジェクトを通じて注目すべきは、学生たちの柔軟な発想だけでなく、それを受け止め、商品化まで導いた企業側の姿勢です。商品企画を担当した不二家プロジェクトチームは、「私たちでは考えつかないような斬新なアイデアや魅力が、学生のプレゼンから伝わってきた」とコメント。地域資源やブランドの特性を丁寧に理解した上での提案に、多くの刺激を受けたと語っています。
また、本企画が行われた高崎商科大学では、産学官連携による学びの一環として「3.5本の矢プロジェクト」を展開中です。これは、企業と学生を結び、社会で活きる力を育てることを目的とした実践型プログラム。アドビ、楽天、電通など多様な企業との連携実績を持ち、今回のように地域課題に向き合いながら、リアルなビジネス経験を積む場を学生に提供しています。
一方で企業側にとっても、若い視点に触れることは新たな価値創出のきっかけとなります。今回のカントリーマアムもその好例であり、“お菓子を通じて地域を伝える”という発想は、これまでの定番商品とは異なる切り口と言えるでしょう。
地域の特産をどう生かすか、それを誰とどうつくるか。この取り組みは、商品開発を超えて、未来の地域づくりや人づくりにもつながるヒントを与えてくれます。
1日だけの特別な“甘い体験”を富岡で
歴史ある富岡製糸場を舞台に、学生たちの想いと地域の魅力が詰まった新しいお菓子を味わえる1日。5月31日(土)に開催される「たべる!めぐる!シルクフェス」は、単なる試食イベントにとどまらず、“体験を通じて地域を知る”機会としても注目されています。
学生たちの情熱から生まれたカントリーマアムを一足先に楽しめるほか、地域の老舗とコラボしたカフェや、地元キャラクターとの撮影会など、訪れる人にやさしく寄り添う仕掛けがいっぱいです。
富岡のまちを歩き、感じ、味わう――そんな体験ができるのはこの日限り。地域を応援したい人も、新しいスイーツとの出会いを楽しみたい人も、ぜひこの機会に現地を訪れてみてはいかがでしょうか。
イベント概要
カントリーマアム presents たべる!めぐる!シルクフェス in 富岡製糸場
・開催日:2025年5月31日(土)
・時間:9:00〜17:00
・会場:富岡製糸場(群馬県富岡市富岡1-1)
主なコンテンツ:
・老舗菓子店「まゆ菓優 田島屋」とのコラボカフェ
・ペコちゃん&お富ちゃん撮影会
・「カントリーマアムミニ(富岡シルクミルク)」無料配布(※無くなり次第終了)
・学生による企画展示やパネル紹介
・ガラポン抽選会 ほか
※内容は変更・中止となる場合があります。最新情報は高崎商科大学公式サイトをご確認ください。
高崎商科大学・高崎商科大学短期大学部ウェブサイト:https://www.tuc.ac.jp/