「栄養の日・栄養週間 2023」記念イベント 栄養のプロが伝授する「間食」の極意を溝端淳平と学ぶ

公益社団法人日本栄養士会が展開する「栄養の日・栄養週間 2023」の市民公開講座収録イベントが8月2日に東京都内で開催され、本活動のアンバサダーに就任した俳優の溝端淳平さんを招いた公開講座が行われました。

栄養バランスが偏りがちな現代人だからこそ大切にしたい「間食」

「間食」というと、「おやつ」と混同して、太る原因や不健康のもとなどネガティブな先入観を持っている方も少なくないのでは。しかし、約5万人の管理栄養士・栄養士によって組織される公益社団法人日本栄養士会(以下、日本栄養士会)によれば、1日3食のルールにとらわれず、適切なタイミングと内容の間食をとることで栄養のバランスや摂取量を適正化できるといいます。特にコロナ禍などの影響でライフスタイルが多様化し、ファーストフードやコンビニ飯など手軽な食事が増えて食生活が乱れがちな昨今は、正しい間食の知識がより重要になってきているそう。そのような中、同協会が2016年から制定している8月4日の「栄養の日」、および8月1日〜7日の「栄養週間」を記念して行われた本イベントは、「間食の、すすめ!」をテーマに間食を取り入れた食習慣の啓蒙を目的としています。
「栄養の日・栄養週間 2023」特設サイトの「市民公開講座オンライン」に8月4日から公開される動画コンテンツの公開収録と全国の管理栄養士・栄養士が考えた「間食レシピ」の中から最も多くの投票を集めた優秀作に贈られる「間食レシピ」オブ・ザ・イヤー 2023の表彰式を兼ねた本イベント。会場には「栄養の日・栄養週間 2023」アンバサダーに就任した俳優の溝端淳平さんと日本栄養士会の鈴木志保子副会長が登壇しました。

「間食の取り方 五か条」を実践してカラダの栄養を整えよう!

公開収録では「溝端淳平さんと学ぶ『間食の、すすめ!』の極意」というタイトルで約20分間の講座を開催。

まず初めに、管理栄養士や栄養士に従来抱いていたイメージを尋ねられた溝端さんは、「以前は学校の給食センターや病院で働く方々という印象が強かったのですが、実は前に担当してくれたマネージャーさんが栄養士の資格を持っていて、仕事の都合で食生活や栄養が偏った時には、何を食べたらいいかなどを相談して助けてもらっていたので、そこからとても身近な存在になりました」とコメント。続いて、モニターに映された最近の日課をもとにして、鈴木さんが栄養管理士の視点から溝端さんの食生活をチェックしました。

最近は連日ドラマの撮影が入っているため、昼食と夕食は現場で出されたものを食べることが多いという溝端さん。現在撮影中のドラマはセリフの多い大変な役柄ゆえ、頭に糖分が足りないと感じた時に普段はあまりしない間食をとることも多いそう。一方で、撮影が忙しくなると便秘になりやすかったり風邪をひきやすいのが悩みの種だといいます。

その悩みに対して「便秘の原因としてまずあげられるのは水分不足。例えば撮影でトイレに行けない時間が長くなり、その上で日中の水分補給が足りないと、体は便中の水分まで奪って便秘のもとになります」と鈴木さんは指摘。さらに「食事の状況を見ると、脂の摂取が少ないというのも便秘の原因かもしれません。脂というのは吸収されやすいイメージがあるかもしれませんが、そこまで吸収率がいいわけではないので、食べたものの中に脂が含まれていると便がつるんと出てきます」とアドバイス。

一方で、風邪をひきやすいという点については「一日にトータルで必要なエネルギーが十分に摂取できていないため、体が“省エネ”化を引き起こして、体内のすべての機能を落としてしまうことが原因かもしれません」と指摘し、改善のヒントとして次の「間食の取り方 五か条」が紹介されました。

【間食の取り方 五か条】
●おやつとは位置付けが違うことを理解する
●自分にとって一日に必要なエネルギー・栄養素の量を把握する
●一日に食べる総量は変えない
●ライフスタイルに合わせて取り入れる
●栄養管理士・栄養士に相談する

この五か条と普段の食生活を照らし合わせて「溝端さんは朝食の量が少ないので、スタジオに着いたら支度をしている時間にゼリーなどの間食をとるのがおすすめです」と鈴木さんから具体的なアドバイスをもらった溝端さんは目から鱗の表情。「間食って“おやつ”と同じだと思っていましたが、自分にあった食生活のスタイルを見つけることが大事だと分かりました」と語り、貴重な学びを得た様子でした。

400件以上の投稿の中から、最も多くの「♡」を集めた間食レシピは?

続いて行われた「間食レシピ」オブ・ザ・イヤー 2023の表彰式では、受賞者の松尾真里さんにプレゼンター役の溝端さんから花束が贈呈されました。

同賞は、日本栄養士会が展開するSNSイベント「栄養ワンダー・オンライン 2023」を通じ、全国の管理栄養士・栄養士から投稿のあった427件の間食レシピの中から「♡」ボタンの共感を最も多く集めたレシピの考案者に贈られるもの。
兵庫県の病院に勤める松尾さんが考案した「もちもちフルーツヨーグルト」は、従来、料理に使われることが多いライスペーパーで果物とヨーグルトを包んだユニークな間食。受賞の挨拶に立った松尾さんは「これを機にもっと作りやすくて食べやすい間食を考えて、皆様に提供させていただけたらと思います」と喜びを語りました。
「栄養の日・栄養週間 2023」特設サイトで見られる「市民公開講座オンライン」 では、今回収録した講義のほか、2016年リオ五輪・カヌー競技銅メダリストの羽根田卓也選手が登場する「パフォーマンスを上げたい人の『間食の、すすめ!』、鈴木志保子さんが講義する「なぜ、給食に牛乳なのか!?  乳・乳製品×『間食の、すすめ!』」「食生活の永遠のテーマ!?  野菜不足×『間食の、すすめ!』」 など豊富なコンテンツを8月4日から公開。特設サイトでは「もちもちフルーツヨーグルト」はじめ数々の間食レシピも掲載されているので、ぜひチェックしてみてください。


「栄養の日・栄養週間 2023」特設サイト
URL:https://www.nutas.jp/84/2023/