推し活人口1,400万人突破!TimeTreeとOshicocoが最新トレンドを発表

2025年9月8日(月)、株式会社TimeTreeは、推し活専門オンラインストアを運営する株式会社Oshicocoと共同で、「最新推し活トレンド」に関するメディア説明会をオンラインで開催しました。
説明会には、TimeTree代表取締役社長の深川泰斗氏と、Oshicoco代表取締役の多田夏帆氏が登壇。推し活市場全体の動向や、若者からシニア層まで広がる実態について幅広く語られました。
さらに、約3,000人を対象としたアンケート調査や、カレンダーシェアアプリ「TimeTree」に登録された膨大な予定データをもとに、最新の推し活事情が紹介されました。

推し活人口1,400万人突破!市場拡大の背景とは

年代別の推し活人口の推移

推し活人口は、直近1年間で250万人が増加し、1,400万人に到達しました。

年代別2024年の1年間に推し活に使った金額

年間の推し活費用は平均25万円で、市場規模は約3兆5,000億円。グッズやチケット代の次に、遠征費用の割合が高くなっています。ネイルやコラボカフェでの費用も割合に含まれ、家族で一緒に推し活している割合も増えています。推し活で家族との関係が良くなったという結果もアンケートから分かっています。

この結果を受け、深川氏は「家族と推し活を共有することが幸福感に繋がることが面白い」と述べました。

推し活にも広がるTimeTreeの新しい使い方

TimeTreeの利用シーン

TimeTreeのグローバル累計登録ユーザー数は6,500万人を突破しています。共有とコミュニケーションを軸に開発されたサービス。初めは、家族や恋人での利用がメインでしたが、近年は趣味や推し活での利用も増えています。「特定のアーティストを好きな人が集まって、完璧な活動スケジュール表を作成して共有する事例もあります」と深川氏は明かしました。

それに対し、「血縁、社縁、地縁に加えて推縁が追加されている時代なのでは」と話す多田氏。「推縁の存在を理解してビジネスをするかどうかで、できる企画や施策が変わってきます」と説明しました。

TimeTree公開カレンダーの変遷

TimeTreeは、クローズドなグループで使用する「共有カレンダー」に加え、イベントプラットフォーム「公開カレンダー」を展開。2023年10月頃にライブアイドル約400組の活用が判明し、翌年4月に正式版がリリース。ファンの声を受け、常にスマホのホーム画面上に推しの画像と予定が表示されるウィジェット機能も追加されています。

データが示す!世代別に広がる推し活のリアル

年代ごとの推し活実施率

TimeTreeユーザーの10代・20代での推し活実施率は90%超え。60代では半数を超えています。推し活をするようになり、10代・20代は「人生の目標ができた」「気持ちが前向きになった」など精神面の変化があったが、シニア層では「健康上の変化」の割合が高くなっています。

多田氏は、「推し活は、推しがいることで日常生活が豊かになること。外出の機会が増え、気持ちに前向きな変化があるのが若い層で、健康に影響が出るのが上の層なのかなと思います。スポーツ観戦の趣味ができると週に1回は外に出ていく、コンサートで3時間立ちっぱなしなので体力つけなきゃと健康に気をつける傾向が出てくるのではないか」と分析。続けて、「新しいことに挑戦できることは面白い」と深川氏はコメントしました。

家族と楽しむ推し活が急増中

年代ごとの推し活相手

推し活を一緒にする相手は誰かという質問には、「ひとりで行う」「会ったことのある知人、友人」が多いが、若年層は親・祖父母、シニア・ミドル層以上は、子や孫が3割程度で多く、家族で推し活している割合も一定数います。

株式会社TimeTree代表取締役社長・深川泰斗氏

深川氏は、「家族で推し活していると幸福度が高いことが分かり、コミュニケーション量が増えるのだろうなと思います。何も話題がないと家族でも話さないこともありますし、幸福度が上がる理由が分かるなと感じました」と言及しました。

10代は多様化、シニアはスポーツが人気

世代ごとの推し活ジャンルの割合

アンケートから10代は幅広いのに対し、50代以上ではスポーツの割合が高いことが明らかになりました。多田氏は「多様化していて、有名なアーティストが好きな子もいますが、誰それというようなまだ知られていない人を好きな子を応援している10代もいます。自分の世界を持っていて、『私はこの推しが好き』『あの子はこの推しが好き』それでも仲良くできるよねという世界観が広がっているのは良いことだなと思います。一方、上の世代になるとスポーツになっていく理由に、時間の余裕があるからと、テレビで見ることができるからどちらもあると思います」と回答しました。

深川氏は「我が家はこのままだと思います。小学生の娘とマインクラフトのコラボカフェに行ったり、70代の父親は大谷翔平選手の試合を見ていて、まさにこの通りだなと思います」とコメント。

SnowManから大谷翔平まで 推し活対象の広がり

TimeTree内の「ライブ」予定出現数

ライブの予定は若年層の登録が多く、コロナ禍からの回復傾向も分かります。シニア層ではディナーショーやコンサートといった推し活を楽しんでいることが判明。観戦予定は全世代で上昇が見られました。

「スポーツ業界の新しいリーグの盛り上がりも反映されているのではと感じました。バレーはアニメ『ハイキュー』の影響、バスケのエンタメ性の魅力も反映されているのではと思います」と多田氏は展開。

シニア・非シニア層の推し活対象

ランキング1位は年代関係なく、SnowManが選ばれ、シニア層では大谷翔平や阪神タイガースがランクインしています。深川氏は「timeleszやBTSなど、年代を問わず支持されているのが面白い」と述べ、「成長の過程を見守るのが推し活の醍醐味で、オーディションの成長する過程に惹かれる方が多いのだなと思います」と多田氏は説明しました。

これからの推し活はどこへ?多様化する未来像

株式会社Oshicoco代表取締役・多田夏帆氏

推し活の今後の変化について、多田氏は「推しの対象がどんどん多様になるのではと思います。アイドル、アニメキャラクター、スポーツ選手が多いですが、最近だとテーマパークのダンサーや、日本酒、競馬の馬など広がっています。推しの活動自体は変わらず、推しの対象はどんどん広がっていき、需要が増えていくと思います」と語りました。

今回の説明会からは、推し活が世代や分野を超えて広がり続けていることが改めて示されました。生活の一部として定着しつつある推し活が、今後どのように社会や文化を彩っていくのか注目されます。