上野動物園といえば、多くの人にとって「パンダのいる場所」として親しまれてきました。子どもの頃に訪れてパンダを見た記憶を持つ方もいれば、ニュースで赤ちゃん誕生を見守った方もいるのではないでしょうか。そんな上野のパンダたちの歩みを、1年を通してじっくりと振り返りながら楽しめるカレンダーが登場します。
「パンダ」と聞くと、かわいらしい姿を思い浮かべる方が多いですが、このカレンダーはそれだけではありません。パンダの誕生日や記念日、歴代のパンダたちにまつわるエピソードなども盛り込まれており、眺めているうちに自然と知識も深まっていきます。さらに、毎月ごとに掲載される写真やプロフィールからは、それぞれのパンダの個性や物語が伝わってきます。
また、イラストと写真が組み合わさったアート性の高さも特徴です。上野動物園に長年通い続けてパンダを撮り続ける写真家の一瞬の切り取りと、動物をモチーフにした作品で知られるイラストレーターの描き下ろし背景が融合し、ページをめくるたびにちょっとした展示会を眺めているような気分になります。
懐かしいランランやトントンといった歴代の人気者たちも登場し、世代を超えてパンダと上野の物語を楽しめる構成になっています。カレンダーとしての実用性に加え、アート作品のような存在感を放つ一冊は、日常の中に癒やしと発見をもたらしてくれるでしょう。
知識も深まるパンダカレンダーの魅力

「パンダ沼への招待状カレンダー2026」は、単なるスケジュール管理のためのアイテムではありません。ページをめくるたびに、パンダの世界に少しずつ詳しくなれる“読み物”のような一冊になっています。各月のカレンダーには、誕生日や記念日といったパンダにまつわる大切な日が記載されているほか、上野動物園の歴代パンダたちの秘話や、生態に関する小さなトリビアまで盛り込まれています。たとえば、「こんなパンダが過去に来ていたのか」と新たに知る驚きや、「あのとき話題になったパンダはこういう経緯だったのか」と懐かしさを覚えるような発見もあります。
さらに、登場するパンダにはそれぞれの性別や来園日、帰還日といったプロフィールが添えられており、個性や背景が一目でわかる構成になっています。これにより、写真だけを眺めるのではなく、一頭一頭に物語があることを自然と意識できるのも特徴です。予定を確認するために使うのはもちろんのこと、日常の中でパンダへの理解を少しずつ深めていける点は、カレンダーという枠を超えた楽しみ方だといえるでしょう。
イラストと写真が生み出す特別なアート体験

このカレンダーの大きな特徴は、イラストと写真が組み合わさった独自の表現にあります。背景を描き下ろしたのは、動物をモチーフに温かみのある作品を数多く手掛けてきたイラストレーターのnanakoです。やさしい色彩とファンタジックな世界観がパンダの魅力をさらに引き立て、ページ全体に柔らかく心地よい雰囲気を生み出しています。
そこに重なるのは、10年以上にわたり上野動物園に通い続け、日々パンダを記録してきた写真家・高氏貴博による写真です。パンダの表情やしぐさをとらえた一瞬は、見る人に「今、そこで生きている」ような臨場感を伝えてくれます。動物園で直接出会う体験に近い感覚を、自宅で手軽に味わえるのは写真ならではの魅力でしょう。
この二つの要素が融合することで、単なるカレンダー以上の存在感を放ちます。毎月ページをめくるたびに、まるで小さな展覧会を訪れているかのような感覚を得られ、飾る場所がちょっとしたギャラリーに変わっていくようです。予定を確認する実用品でありながら、アート作品としても楽しめる点は、多くの人の心を惹きつけるはずです。
懐かしのパンダたちとの再会

このカレンダーには、現在活躍しているパンダだけでなく、歴代の人気者たちも数多く登場します。日本に初めてやってきた雌のパンダ・ランランや、1986年に誕生し無事に成長したことで“第二次パンダブーム”を巻き起こしたトントンなど、その存在を覚えている人にとっては懐かしさがよみがえる内容になっています。動物園で実際に見た経験がある世代にとっては思い出を振り返るきっかけとなり、当時を知らない世代にとっても「こんなパンダがいたのか」と新鮮な驚きを与えてくれます。
また、写真とともにそれぞれのエピソードやプロフィールが紹介されているため、ただ「昔いたパンダ」として扱われるのではなく、一頭ごとに丁寧に向き合える構成になっています。カレンダーを通じて、上野とパンダが歩んできた長い歴史を自然に知ることができるのは大きな魅力です。親から子へと語り継がれるエピソードのように、世代を超えて楽しめる内容になっている点も特徴といえるでしょう。過去と現在がつながり、未来へと続いていく物語を感じられる一冊です。
日常に彩りを添える一冊として
上野動物園のパンダたちは、長い間日本の人々に愛され続けてきました。その存在はニュースや記念行事で取り上げられるだけでなく、日常の中で癒しや話題を届けてくれる存在でもあります。今回のカレンダーは、そんなパンダたちの歩みを一年を通してたどれる特別な一冊です。かわいらしい姿を眺めながら、知らなかった歴史やエピソードに触れられる構成は、世代を超えて楽しめる大きな魅力といえるでしょう。
予定を書き込む道具としての実用性を持ちながら、ページをめくるたびに小さな発見や感動を得られる点は、一般的なカレンダーとは一線を画しています。毎日の生活に少しの彩りと癒しを添えてくれる存在として、飾る場所や使う人それぞれに特別な意味をもたらしてくれそうです。
著者プロフィールと書籍紹介

『パンダ沼への招待状カレンダー2026』の制作には、上野動物園のパンダを長年にわたり記録し続けている写真家・高氏貴博と、動物をモチーフにした温かみのある作風で知られるイラストレーター・nanakoが参加しています。高氏は「毎日パンダ」というブログを運営し、365日欠かさず上野のパンダを撮影し続けている人物です。その姿勢と情熱は多くのファンを魅了してきました。nanakoは広告やパッケージデザインなど幅広い分野で活躍し、『パンダ沼への招待状』『ラッコ沼への招待状』といった書籍の挿絵も手掛けています。
今回のカレンダーは、こうしたクリエイターたちの協力により誕生しました。発売は2025年9月26日(金)、価格は税込1,650円です。カレンダーをきっかけに「パンダ沼」シリーズに興味を持った方には、関連書籍として『パンダ沼への招待状』(2024年刊)や『ラッコ沼への招待状』(2025年刊)も出版されています。いずれも動物の魅力を深く知ることができる一冊であり、カレンダーとあわせて楽しむことで世界観がより広がります。